施術における「傾聴」という大切な工程
個別に身体をみていくとき、私が何より大切にしているのが
情報を丁寧に集めることです。
その手段のひとつが「傾聴」。
傾聴は、施術の設計図のようなものだと考えています。
- どんな症状があるのか
- 何に困っているのか
- その症状を、ご本人がどう捉えているのか
こうしたことを、言葉を急がせずに確認していきます。
施術中に思い出される「身体の記憶」
傾聴は施術前だけで終わるものではありません。
実際に身体に触れていく中で、思い出される情報も多くあります。
「ここに触れると違和感がありますが、何か心当たりはありますか?」
そうお聞きすると、
「そういえば……」
と、過去の出来事や身体の感覚がつながることがあります。
施術中の何気ない会話から得られた情報も、施術の大切な材料として記録していきます。
今回ご紹介するケース(傾聴の一部)
※内容は一部抜粋・匿名化しています。
お仕事: タイ古式マッサージに携わる女性の方
- 右膝の痛み 4年ほど前の転倒による打撲がきっかけと考えている 以前は動作時のみ、最近は安静時にも痛みを感じる 整形外科では骨の異常なしと言われた
- 左膝の違和感 膝裏の腫れ・浮腫み感 過去に前十字靭帯の緩みを指摘されたことがある
- 股関節の症状 右:歩きすぎると痛みが出る 左:体を捻った際に「抜けそうな感覚」、ここ数日で痛みが増強
- 左手の痺れ 母指・示指に痺れ 過去に頸部の痺れ感 前腕の浮腫み感 整形外科ではストレートネックと説明された
- 左手関節の痛み 掌屈時に手関節背側の痛み
- 腰痛 中腰姿勢で痛み 10年以上前に一度ぎっくり腰の経験あり
- 手術歴 腹部手術の既往あり
「気づく」ことの価値
傾聴の中で感じるのは、
自分の身体を細かく説明できる人は、実はとても少ないということです。
多くの場合、
- 言われて思い出す
- 触れられて気づく
その方が圧倒的に多い。
そして、
自分の身体の状態が分かるほど、
「自分でも工夫してみよう」という意識が自然と生まれます。
この“気づき”こそが、メンテナンスの醍醐味だと思っています。
お客様からのお声
2回目のご来院時に、こんなお言葉をいただきました。

「自分の体のことが、前より分かるようになった気がしています。教えてもらった自主トレーニングも続けています。前回の施術後は、膝や股関節で“あっ”と思うことがありませんでした。痺れは残っていますが、2〜3日は和らいでいました。」
身体は、一気に変わるものではありません。
けれど、少しずつ“良い方向に向かっている感覚”は確実に積み重なります。
会話と施術の両面から、
ご自身の身体の声に耳を澄ます時間を提供できればと思っています。
これからも、一緒に整えていきましょう。



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