肩と腰の不調を、同じように考えていませんか?
肩こりと腰痛。
どちらもよくある不調ですが、身体の中で起きていることは実は少し違います。
当院では、肩と腰を「同じように硬くなった場所」としては捉えていません。
腰は「筋肉が張力構造をつくる場所」
腰の周囲には、背骨を直接支える強い骨の構造は多くありません。
その代わりに、筋肉が適切な厚みと張りをもつことで、背骨を安定させています。
CT画像を水平に見ると、腰では背骨の後ろに左右のふくらみが見えます。
これは主に脊柱起立筋によるもので、この“ふくらみの角度”があることで、
- 筋膜が張り
- 靭帯が適切に働き
- 背骨全体が安定する
という状態が保たれます。
高齢の方や体力が落ちている方ほど、このふくらみが乏しくなり、
「支えが効きにくい腰」になっていることが少なくありません。
一方、肩・上胸部は「骨が角度をつくる場所」
肩や上胸部では、腰とは少し事情が違います。
ここには肩甲骨という大きな骨があり、
この肩甲骨があることで、背骨の後ろ側に自然な角度と空間が生まれます。
つまり上胸部では、
- 腰のように筋肉だけで角度を作らなくても
- 肩甲骨という骨の存在そのものが、張力構造の土台になっている
のです。
肩こりの場合、問題は
「筋肉が弱い」ことよりも、
- 肩甲骨の位置が崩れている
- 動きが小さくなっている
- 本来あるはずの角度が失われている
といった点にあることが多く見られます。
だから、肩と腰では施術の考え方が変わります
腰の不調では、
- 筋肉の厚み
- 張り
- 触れたときの弾力
が重要になります。
肩の不調では、
- 肩甲骨の位置
- 動きの質
- 周囲との連動
がより大切になります。
同じ「こり」や「痛み」でも、
身体のどこで、どんな支え方をしている部位なのかによって、
見るポイントも、アプローチも変わってくるのです。
当院が大切にしていること
当院では、
「とにかく硬いところをほぐす」
「痛い場所だけを見る」
という施術は行っていません。
その部位が
- 何によって支えられているのか
- 本来どんな構造をしているのか
- 今、何が足りていないのか
を一緒に整理しながら、身体に触れていきます。
肩と腰。
同じように感じる不調だからこそ、
違いを丁寧に見ることが、回復への近道だと考えています。



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