1か月で気づいたこと――本当にみんな身体が違うということ

院長の考え方

病院に入院されている患者さんは、入院に至る“原因”がはっきりしています。

肺炎なら呼吸器、脳血管疾患なら麻痺――。リハビリでは、診断された病気によって生じた身体の変化に対して、必要な介入が検討されます。
病気が“診断”されているからこそ、介入の方向性に迷うことはありません。

一方、民間に来られるお客様は病気ではありません。
だからこそ“何を対象にするべきか“という問いが生まれます。

「体には不調を感じているけれど、病院では病気ではないと言われた」

では、その不調の原因はどこにあるのか?

その答えを探すために行うのが「初回90分 評価・メンテナンスコース」です。

体の不調は、姿勢の変化として表れることが多くあります。
全身を丁寧に触診しながら特徴を読み取っていくと、姿勢の崩れに繋がる“要”となる部位がみえてくる。

それを私は、「姿勢の問題点(ドライバー)」と呼んでいます。

ただ、この評価はとても複雑です。
医師の診断がない状態から姿勢の問題点を見つけられるのか――最初は正直、不安でした。それほど、人の身体は、広く深い。

そんな不安を抱えながら迎えたプレオープンから1か月。
限られた時間の営業にも関わらず、多くの方にご来院いただけました。

私にできることは、技術というサービスを丁寧に提供すること。ひとりひとりをしっかり評価し、記録として残していくこと。その繰り返しを、自分に言い聞かせるように続けています。

そして1か月を振り返ってみると強く感じることがあります。

本当にみんな違うんです。

10人いれば10通りの姿勢がある。もっとパターン化されると思っていたのですが、まったく違いました。

人って、本当に複雑です。病気ではない状態でも、これほど個別の特徴があるのかと驚かされます。
しかも、それは“触れる”ことでしか分からない情報なんです。街を歩く人を見ているだけでは絶対に見えない世界でした。

だからこそ求められるのは、決まりきった対応ではなく、
ひとりひとりに合わせた応用力です。

「病気ではない人の身体」にも、できることはまだまだたくさんある。

そう実感した1か月でした。

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